いいこで待ってる
「何してるの?」
いつものごとく夜に立夏の部屋に訪れた草灯だが、立夏はずっと机に向かったままだ。
「宿題。邪魔すんな」
机に向かって宿題をしている立夏に、草灯は背後から抱きつく。
「じゃあキスして」
「なんで、じゃあ!?
しねぇよ!(バカじゃねぇのっ?)」
草灯はいつも脈絡がなくて、立夏には理解不能だ。
「ケチ」
「ケチで悪かったな」
文句を言う草灯に立夏はムッとして睨みつける。
「チューして?」
「かわいく言ってもダメ」
抱きついたままミミにキスしてくる草灯に、ぷいっとそっぽを向いて立夏は断る。
「キスしてくれたら宿題が終わるまで、大人しく待ってるから」
「…大人しくしてたら、考えてやってもいい」
ちらりと横目で草灯を見て言う。
「考えるだけなの?」
「なんでキスしなきゃなんないんだよ」
「立夏がかまってくれないから退屈なの」
「………」
はあぁ…と立夏は溜め息をつく。
うしろから抱きつく草灯の鼻先にチュッとキスする。
「もうちょっとだから。すぐ終わるから。待ってろよ」
「じゃあ、いい子にして終わるまで邪魔しないで待ってるから。
終わったらちゃんと口にキスして?」
草灯の言葉に立夏はつい笑ってしまう。
「ばーか」

〜END〜

草灯ってけっこー子供っぽいですよね(笑)
おあづけくらった犬ってことで☆
web拍手3月のお礼その3でした
2006.3.31 UP

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