不思議なぬいぐるみ
「立夏、半袖?」
草灯の家に遊びに行くと、奈津生に聞かれる。
「今日天気いいし、暑いし」
「暑いんだ?」
「暑いってどんな感じ?」
(あ、そっか…わかんないだっけ)
温度がわからない瑶二と奈津生に聞かれて、立夏は説明に困る。
どんな、と言われても当たり前のように感じる感覚は、言葉では説明し難いものだ。
逆に温度がわからないという感覚の方が立夏には不思議だ。
「じゃあ、夏物出さないとなー」
「そうだなー」
そう言って奈津生と瑶二はおそろいのぬいぐるみを持ち出す。
ぬいぐるみの中に手を入れて二人してゴソゴソやってるかと思えば、そこから服を取り出した。
「!!?」
「それ、ノースリーブじゃん。まだ寒いんじゃないか?」
「風邪でも厄介だしなー」
話しながら二人は手品のように、ぬいぐるみから服を次々と取り出す。
「それ、どうなってんの…?(どうやって入ってんだ!?)」
「え?」
「なにが?」
瑶二と奈津生のぬいぐるみに驚いて立夏が聞くが、逆に聞き返される。
「だって、それ…なんでそんなに入ってんの…?」
どう見ても二人のぬいぐるみは、そんなにたくさんのものは入らない大きさだ。
「「ナイショ」」
二人そろって秘密だと答えて、立夏はそれ以上聞けなくなってしまった。

〜END〜

元ネタは「破天荒遊戯」のラゼルちゃんのクマバッグ
なっつんとよーじって、ぬいぐるみしか持ってなかったし、でも着替えてたりするから、どうしてんだろーなーと思って
絶対、どなたか描いているネタのような気が…
でもLOVELESSの同人誌とかもってないので確認しようがないんですけれど、もしネタがカブってる方がいらっしゃったらゴメンナサイ
4コマとかの方が絶対おもろいネタだと思うんだけど…やっぱ文にしてみたら、そうでもないような…(くそーっ)
初出:web拍手
再録:2006.7.2 UP

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